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十五夜にススキを飾る意味とは?飾り方や入手方法もご紹介!

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十五夜には、お団子と一緒にススキを飾り、お月見をするイメージを持つ人が多いでしょう。しかし、どうして他の植物ではなくススキを飾るのか知らない人もいるかもしれません。そこで今回は、十五夜にススキを飾る理由について詳しくご紹介します。

 

あわせて、ススキの飾り方や入手方法も解説するので、十五夜をより楽しみたい人はぜひ参考にしてください。

 

十五夜にススキを飾るのはなぜ?

ススキは、秋を連想させる植物の一つ。十五夜には、ススキを飾ってお月見を楽しみます。ここでは、十五夜やススキの基本的な情報とともに、十五夜にススキを飾る意味や理由をご紹介します。

 

十五夜とは?

十五夜は、旧暦の8月15日のことです。旧暦では7月から9月までが秋とされており、その真ん中の8月15日に出る月が、一年で一番美しい「中秋の名月」と呼ばれています。

 

なお、現在使われている暦では十五夜の日付は毎年変わり、2020年は10月1日、2021年は9月21日、2022年は9月10日です。

 

十五夜の行事は中国から伝わったもので、この日にはきれいな月を見ながら収穫に感謝します。日本では897年に初めて宮中行事として月の宴が催され、平安時代には貴族の中で楽しまれていました。江戸時代になると庶民の間にも広がり、少しずつ現在の形に近づきました。

 

十五夜の時期は芋類の収穫シーズンと重なるため、十五夜は「芋名月」とも呼ばれており、地域によってはススキやお団子とともに里芋やサツマイモを供えることもあります。

 

ススキってどんな植物?

十五夜に飾られるススキは、日本全国に広く分布しています。多くの日本人にとって身近な存在で、秋を象徴する植物としても親しまれています。

また、ススキは日本文化とも関わりが深いです。古くは万葉集に収められている詩にも登場しており、源氏物語や枕草子でもススキに関する記述がみられます。

十五夜にススキを飾る意味や理由とは?

十五夜にススキを飾ることには、2つの意味があると言われています。

 

稲穂に見立てている

旧暦では月の満ち欠けから暦を計算していたことからもわかる通り、昔は月が生活に大きく関わっていました。また、農業をする人にとっては欠けていない満月は、豊穣を象徴する存在でした。

 

そのため、秋の収穫時期と重なる十五夜には、様々なものを月にお供えして収穫に感謝しました。ススキは、まだ収穫する前の稲穂を表すものです。穂が出る前の稲穂の代わりにたくさん穂が付いたススキを飾り、収穫への感謝を月に伝えたと言われています。

 

魔除けの意味も

古くから茎の内部が空洞になったススキは、神様の依り代になると考えられていました。また、ススキの鋭い切り口は、魔除けに繋がるとも言われていました。

 

これらのことから、十五夜に飾るススキには、悪霊や災いから収穫物を守り、翌年の豊作を祈る意味も込められています。現在も地域によっては、農作物や家族を災いから守るために十五夜に飾ったススキを庭や水田に立てたり、軒先につるしたりします。

 

ススキの飾り方とは?入手方法や一緒に飾るものは?

十五夜には、ススキを飾って家族の幸せや農作物の豊作を祈ります。ここでは、ススキの正しい飾り方や入手方法、十五夜にススキと一緒に飾るものについて詳しくご説明します。

 

十五夜のススキの飾り方

十五夜にススキを飾る際に押さえておくべきポイントをご紹介します。

 

ススキの本数

十五夜に飾るススキの本数に、決まりはありません。そのため、自由にススキを飾ってOKです。

 

ただし、あまりにも少ないと寂しい印象になります。一方、多すぎても風情を感じられないので、適度な本数を飾りましょう。

 

一般的には、3本から5本のススキを飾ります。地域によっては、十五夜にちなんで15本のススキを飾ることもあるようです。

 

ススキを飾る場所

ススキは、月へ収穫の感謝を伝えるためのものなので、なるべく月からよく見える場所に飾るのがおすすめです。具体的には、縁側や窓際などにススキを飾る人が多いです。

 

また、お団子などの食べ物を一緒にお供えする場合は、月から右側に食べ物、左側にススキを置くのが良いと考えられています。

 

ススキの飾り方

ススキは、細めの花瓶に入れて飾るのが基本です。ただし、飾り方にルールはないので、剣山に挿して生け花風にしたり、ススキで作ったリースを窓や扉などに掛けたりする人もいます。

 

ススキを飾る期間はいつからいつまで?

ススキを飾る期間にも、明確な決まりはありません。ただし、多くの家庭では8月15日の夕方にススキを飾り、月が出てしばらくの間そのままにしておきます。

 

十五夜に飾ったススキを玄関などに置いておくと無病息災に役立つと考えられているので、十五夜が終わってもすぐに捨てず、枯れるまで飾っていても良いでしょう。

 

十五夜に飾るススキの入手方法

家の庭にススキが生えている場合は、それを刈り取って飾りましょう。十五夜の時期には、お花屋さんやスーパーでもススキを入手できます。十五夜の飾り用として、ススキとともに秋らしい植物がセットになった商品が売られていることもあります。

 

なお、お店で売られているススキはあまり日持ちしないため、十五夜の前日か当日に購入することをおすすめします。

 

十五夜にススキと一緒に飾るべきものは?

十五夜には、ススキと一緒に植物や食べ物を飾るのもおすすめです。

 

植物

ススキは、秋の七草の一つです。十五夜には、ススキと一緒に他の七草も飾ると、季節の風流を感じられます。ススキ以外の秋の七草は、おみえなし、桔梗、なでしこ、ふじはかま、葛、萩です。

 

また、より華やかな雰囲気を演出したい場合は、りんどうやコスモスなどの秋を代表する花や満月のように丸いピンポンマムなどを飾るのもおすすめです。

 

月見団子

十五夜には、満月に見立てた丸い団子を十五夜にちなんで15個飾ることも多いです。地域によっては、里芋に見立てた楕円形のお団子を月にお供えすることもあります。

 

秋の収穫物

十五夜は収穫に感謝する行事なので、ススキや団子と一緒に秋の収穫物をお供えすることもあります。里芋やサツマイモのほか、枝豆や芋、栗、果物などが備えられることが多いです。

 

食べ物をお供えする場合は、供えた後に月を見ながら食べましょう。月にお供えしたものを口にすることで、健康で幸せになれると考えられています。

 

まとめ

十五夜には、秋の収穫を象徴する稲穂に見立てたり、災いを防いで幸せや健康を祈ったりするためにススキが飾られます。ススキを飾ると、季節感が出て風流を感じられるのも嬉しいポイントです。

 

十五夜の夜は、団子や秋の収穫物とともにススキを飾り、家族と一緒に美しい月を見ながら素敵な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。