生活 PR

合格を意味する「サクラサク」の由来は?他の言い回しや使い方も!

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

桜が咲き始めると、春の訪れを感じる人が多いでしょう。入学シーズンと満開になる時期が重なる桜は、人生の門出をお祝いする花というイメージも強いです。

 

その一方、咲き始めるとあっという間に散ってしまう桜には、儚さを感じます。わずかな期間しか楽しめないからこそ、桜の美しさに心が奪われている日本人は少なくありません。

 

そんな桜は、合格との関係が深いです。入試勉強や資格試験の勉強をしている人や受験生の親はサクラサク」いう言葉を連想するかもしれません。

 

今回は、「サクラサク」の意味や由来、使い方などについて詳しくご紹介するので、ぜひ最後まで目を通してくださいね。よろしくお願いします。

 

合格を意味する「サクラサク」とは?

「サクラサク」という文言は、受験で合格することを表します。まずは、サクラサクの意味や由来、歴史などをご説明します。

サクラサクの意味は?

サクラサク(桜咲く)という言い回しは、受験や資格試験などに合格することを意味します。一方、不合格の場合はサクラチル(桜散る)という言葉が使われます。

 

元々、サクラサクは、桜が咲き誇る時期に入学式を迎える大学の入試の結果を通知するために生まれた文言です。しかし、今では大学以外の入学試験や資格試験など、さまざまな場面でサクラサクという言葉が使われています。

 

例えば、大阪商工会議所には、簿記検定などの合否を事前に登録したメールアドレスに通知する「サクラサクメールサービス」があります。大阪商工会議所は、年間を通していろいろな試験を主催していて、桜が咲いていない時期にも合否の通知が行われていますが、このサービスは季節限定ではありません。

 

このことからも、サクラサクという言葉がさまざまなシーンで合格を表すために使われていることがわかります。

 

サクラサクの由来や歴史

合格を表すために、サクラサクという言葉が使われ始めたのは1950年代です。当時、地方の学生は受験のために東京まで足を運んでも、合格発表のためにわざわざ東京に行く人は多くありませんでした。

 

しかし、現在のようにインターネットは普及しておらず、ホームページで合否を知ることはできませんでした。一人一人に対応すると大学側が混乱するため、電話での合否確認も難しかったようです。

 

また、手紙では合否発表から結果の通知まで時間がかかります。そこで、早稲田大学の学生が始めたのが合否電報です。

 

電報は、伝えたいことを電話局から電話局へ電信回線を使って送信し、その後メッセージが書かれた紙を各家庭に配達するものです。そのため、通常の手紙と比べて、受験生は早く合否の結果を知ることができました。

 

早稲田大学の合格電報で、合格のお知らせに使われたのが「サクラサク」という言葉です。反対に、不合格の場合は「サクラチル」もしくは「イナホチル」という文言が使われました。

 

これが広がり、現在も合格を表す言葉として、サクラサクが使われています。

 

合格をサクラサクと言うのはなぜ?使い方は?

どうして、合格を表すために「サクラサク」という言葉が使われるようになったのでしょうか。また、合格を表す他の文言や「サクラサク」の使い方も解説します。

 

合格をサクラサクという理由

早稲田大学の合格電報で「サクラサク」という言葉が使われたことには、当時の電報の事情が関係しています。1950年代の電報では、カタカナと一部の記号しか送信できませんでした。

 

また、電報の料金は一文字単位で変わりました。そのため、「~です」や「~ます」などの丁寧な言葉は使われず、短いながらも要点を伝えられる文体が選ばれていました。

 

そして、早稲田大学でも単刀直入に入試の結果を伝えるために、「サクラサク」と「サクラチル」の言葉が使われたのです。電報では、濁点や半濁点、空白なども1文字として換算されていたので、「サクラサク」と「ゴウカク」はどちらも5文字の扱いで同じ料金でした。

 

しかし、単に結果を伝えるゴウカクとは異なり、サクラサクは桜が満開になる入学式を連想させる味わい深い言葉で、多くの人の心を掴みました。その後、他の大学の入試の合否発表などに使われるようになり、サクラサクという言葉が広がりました。

 

他の大学の合格電報で使われていた言葉は?

早稲田大学が始めた後、他の大学も合格電報をスタートさせました。そして、さまざまな大学で特色のある文言が使われるようになりました。ここでは、合格電報で使われていた代表的な言葉を大学ごとにご紹介します。

 

東京大学

・一次試験の不合格通知:ウメノハナチル(梅の花散る)

 

お茶の水女子大学

・合格通知:オチャカオル(お茶香る)

・不合格通知:コノメドキマテ(木の芽時待て)

 

静岡大学

・合格通知:フジサンチョウセイフクス(富士山頂征服す)

・不合格通知:スルガワンイマダナミタカシ(駿河湾未だ波高し)

 

東京商船大学(現在の東京海洋大学)

・合格通知:トラトラトラ

・不合格通知:チンボツ(沈没)

 

北海道大学

・合格通知:エルムハマネク(エルムは招く)

・不合格通知:ツガルカイキョウ ナミタカシ(津軽海峡 波高し)

 

山形大学

・合格通知:ジュヒョウカガヤク(樹氷輝く)

・不合格通知:ガッサンシンドウツウコウドメ(月山新道通行止め)

 

サクラサクの使い方

現在でもサクラサクという言葉は、受験や資格試験の応援や合格祝いで使われています。サクラサクの使い方を例文でご紹介します。

 

受験の応援

・実力を出し切れば、必ず桜が咲きます。

・サクラサクまであと少し、後悔のないように精一杯頑張れ。

など

 

合格のお祝い

・一生懸命頑張って、桜満開の春を迎えましたね。本当におめでとうございます。

・サクラサク!第一志望合格おめでとう。

 

サクラサクという言葉をそのまま使うのも良いですが、「桜が満開」などにアレンジするのも素敵でしょう。

 

まとめ

現在では、インターネットが普及し、ホームページなどで合否を知れるようになりました。しかし、ネットでの合否発表は「サクラサク」などの言葉が書かれた合格電報と比べて、味気ないと感じる人も多いかもしれません。

 

大切な人が試験勉強をしていたり、受験に合格したりしたら、「サクラサク」という言葉を使ってメッセージを贈ってみてはいかがでしょうか。受験で張りつめていた気持ちも「合格」でほっとしているはず。心を込めてメッセージを贈れば、満開の桜が咲く季節のように明るい未来を祈る気持ちが伝わるでしょう。