3月や9月のお彼岸の頃になると咲く花があります。彼岸花ですね。別名「曼殊沙華」「毒花」「地獄花」などとも呼ばれます。彼岸花というと「赤」というイメージがありますが、白い彼岸花があるのをご存じでしょうか?
今回は「白い彼岸花」についてご紹介します。よろしくお願いします。
赤や白い彼岸花だけじゃなく黄色の彼岸花もある
お彼岸の頃になると、道ばたや田んぼのあぜ、土手などで赤い彼岸花を見かけることがあると思います。でも彼岸花って赤だけじゃなくて、白や黄色もあるんです。
黄色の彼岸花は、ショウキズイセン(鍾馗水仙)、別名ショウキラン(鍾馗蘭)と言われます。
スイセンやランの名が付いているのですが、ヒガンバナ科ヒガンバナ属で彼岸花の仲間なんです。
黄花彼岸花とも呼ばれます。
黄色の彼岸花は私は今まで見たことがないのですが、実際に見たらびっくりしてしまいそうですね。
白い彼岸花には毒がある?
彼岸花って葉っぱがなくて花だけ咲いている印象ですが、花が咲き終わってから葉が成長するため、「葉見ず花見ず」とも言われたそうです。
白い彼岸花は、白花彼岸花(シロバナヒガンバナ)、白花曼珠沙華(シロバナマンジュシャゲ)と呼ばれていて、自然交雑種で、原種でもある赤い彼岸花と、黄色い彼岸花のショウキズイセンの交配で出来たものであろうと言われています。赤と黄色が交配されて白い彼岸花が生まれるってすごく不思議ですよね。
彼岸花には「毒がある」と言われています。赤、白の彼岸花を含むすべての彼岸花は、鱗茎とよばれる球根があって、鱗茎にはアルカロイドという毒性の物質が多く含まれています。そのため、多量に口にしてしまうと下痢や嘔吐といった症状を起こしてしまいます。お子様のいる方は、彼岸花を触った手で口を触らないように気を付けてくださいね。
しかし、彼岸花はその毒性を利用して、田んぼやお墓に集まる害虫除けの役割や、もぐらやねずみなどの小動物から農作物を守るために昔から植えられていたそうです。「きれいな花には毒がある」を言われますけど本当なんですね。
また、飢餓の時には彼岸花の鱗茎をつぶして水洗いをして有毒成分を取り除いき、でんぷんを取って食用にしていたこともあるそうです。彼岸花の鱗茎にはでんぷんが多く含まれているからなんですね。
そして去痰薬や催吐薬として使用されることもあり、薬としての役割をもつこともあったそうです。昔から色々な方法で彼岸花は利用されてきたんですね。
まとめ
お彼岸やお盆の頃になると咲く彼岸花。よく知られている赤だけでなく、白や黄色の彼岸花もあります。
私の家の庭にも以前は白い彼岸花があったのですが、いつの間にかなくなっていました。「縁起が悪い花」というイメージがあるからでしょうか。
彼岸花は鱗茎の部分に有毒成分とでんぷんが多く含まれているので、害獣対策や食用など色々な形で利用されてきました。彼岸花は見ているときれいな花ですが、毒があるので手に触れないようにしましょうね。