クリスマスが近くなると、ポインセチアを目にする機会が増えてくると思います。赤やピンク、白など鮮やかな色のポインセチアは、クリスマスの気分を高めてくれますよね。今回は、クリスマスにポインセチアを飾る理由、育て方などをご紹介しますのでよろしくお願いします。
クリスマスに飾られるポインセチアってどんな花?
ポインセチアはハロウィンが終わり、11月ごろになるとお花屋さんやホームセンターなどで目にする機会が増える植物です。特にクリスマスシーズンが近くなる12月初旬から中旬は店先にぎっしりとポインセチアが並べられていることが多く、他のお花が見つからないこともあることから、「クリスマスフラワー」とも呼ばれています。
クリスマスにポインセチアを買ったり、もらったりした経験がある人は多いと思います。
しかし、ポインセチアについて詳しい方は多くないと思います。
クリスマスにポインセチアを飾る理由は?
クリスマスシーズンの11月下旬から12月にかけてポインセチアが飾られるのはどうしてなのでしょうか?
主な由来の一つとされているのが、ポインセチアの「色」があります。
クリスマスによく使用される赤・緑・白の3色はクリスマスカラーと呼ばれ、赤は「キリストの流した血の色」、緑は「永遠の命や愛」、白は「純潔」を表します。葉が赤と緑、樹液が白のポインセチアは、クリスマスに使用される色とまったくぴったりだったんですね。
また、花や苞(ほう:つぼみを包む様に葉が変形した部分)の形がベツレヘムの星を連想させることや、花言葉が「聖夜」ということも、ポインセチアがクリスマスに飾られる理由であるとされています。
ポインセチアの基本情報
ポインセチアは、トウダイグサ科トウダイグサ族ポインセチア種の多年草です。原産地はメキシコなどの中南米で、先住民族は茎を切った時に出る樹液を解熱剤などとして利用していました。
日本には明治時代に持ち込まれ、大酒飲みで顔が赤い伝説の猩々(ショウジョウ)に似ていることから猩々木(ショウジョウボク)という和名が付けられたそうです。
ポインセチアのことを猩々木と言われても、「え?」って思ってしまいますよね。さすがに現在では猩々木よりもポインセチアで知られているようです。
ポインセチアの花はどこにある?
実は、ポインセチアの赤やピンク、白などに染まった部分は花びらではありません。色が変わったところはつぼみを包んでいた葉が変色した「苞(ほう)」と呼ばれるものです。花は、苞の中央にある黄色い粒つぶの部分で、葉に隠れていることも少なくありません。
なお、元々存在していたポインセチアは、苞が赤いものだけです。現在売られているピンクや白などのポインセチアは、クリスマスに飾る花として人気が出てから品種改良で生み出されました。
ポインセチアの花は、(赤のポインセチアなら)赤い苞(ほう)の先の黄色い部分だと初めて知りました! 私は赤いポインセチアしか知らなかったのですが、いろいろな色があるんですね。
ポインセチアのシーズンはクリスマスごろ
ポインセチアの苞が色づくのは、10月~3月ごろの涼しい時期です。特に、クリスマスごろには最も美しく色づき、見ごろを迎えます。
ただし、ポインセチアの花は小さく隠れているため、観賞には向きません。一般的に、ポインセチアは鉢植えのまま部屋に飾り、鮮やかな苞の色や色の変化を楽しみます。
ポインセチアの花言葉とは?
ポインセチアの花言葉は色によって違うんです。色によって花言葉が違うなんでちょっとびっくりです。
赤
赤のポインセチアの花言葉は「祝福する」「聖夜」「幸運を祈る」「私の心は燃えている」などです。どれも幸せな気持ちやポジティブな気分になる言葉で、楽しいクリスマスに合っています。
ピンク
ピンクのポインセチアの花言葉は「思いやり」と「清純」です。
白
白のポインセチアの花言葉は「慕われる人」や「あなたの祝福を祈る」です。
クリスマスに大切な人へポインセチアを贈るなら、花言葉を考えて色を選ぶといいですね。さまざまな気持ちを伝えたいなら、複数の色のポインセチアを合わせてプレゼントするのもオススメです。
ポインセチアの種類
クリスマスに飾る花として世界的に人気のポインセチアは、品種改良が進み、たくさんの種類が登場しています。特に人気があるポインセチアの種類をご紹介します。
ウィンターローズ
苞の部分が八重などになるポインセチアです。ボリュームがあり華やかなので、クリスマスパーティーなどを盛り上げたい時に向いています。
ウィンターローズ・マーブル
白い葉と薄ピンクの葉脈が特徴のポインセチアです。葉が内側にカールしていて可愛らしい雰囲気です。
プリンセチア
日本のサントリーフラワーズが生み出したポインセチアです。淡いピンクのルージュや濃いピンクのホットピンクなど、数多くの種類があります。
クリスタルスノー
雪が降り積もっているような白のポインセチアです。プリンセチアの一種でホワイトクリスマスを連想すると人気を集めています。赤のポインセチアと一緒に飾り、色の違いを楽しむ人も多いです。
レモンスノー
黄色がかった白のポンセチアです。クリスタルスノーと同じように赤のポインセチアと合わせて飾ると良いでしょう。
以前はお花屋さんでも赤のポインセチアしか見かけたことはなかったのですが、最近はとても多くの種類があるのですね。あまりに多くて目移りしそうですね。
クリスマスシーズンに買ったポインセチアを育てるには?
クリスマスシーズンに買ったポインセチアは、上手に管理すると4月ごろまで鮮やかな苞の色の観賞を楽しめます。ポインセチアのお手入れ方法について詳しく解説します。
ポインセチアの育て方
ポインセチアは、鉢植えで育てます。苗で買った場合は、一回り大きい鉢に植え替えて管理しましょう。
育てる場所
ポインセチアはクリスマスに飾られる花ですが、意外と寒さに弱いです。厳しい寒さに当たると枯れてしまうことがあるので、日中は日光の当たる窓際、夜間は部屋の中央などの暖かい場所に置いて管理しましょう。
水やり
4月~10月までの生育期間は土が乾いたら水やりをしましょう。冬はなるべく乾燥気味に育ててください。
追肥
冬は2ヶ月に1回程度、それ以外の時期は1ヶ月に1回程度追肥をします。緩効性の固形肥料を使うと良いでしょう。
剪定
ポインセチアは、枝からたくさん芽を出します。そのままにしておくと見た目が良くないので、5月中旬から8月中旬ごろに剪定をしてバランスを整えましょう。
ポインセチアの短日処理って?
翌年以降もポインセチアの葉や苞を楽しみたいなら、短日処理を行いましょう。
ポインセチアには、日照時間が短くなった時に花芽を付ける性質があります。ポインセチアは9月ごろから室内で育てますが、長時間照明が付いた部屋で管理していると花芽が付かず苞が赤くなりません。
そのため、ポインセチアを室内に入れた後は、短日処理で花芽の発生を促すことが大切です。毎日、17時ごろ~7時ごろは鉢に段ボールなどを被せて、暗い環境を作りましょう。
少し面倒ですが、頑張って短日処理を続けると、クリスマスシーズンに葉が鮮やかに色づきます。
まとめ
ポインセチアは、クリスマスに飾る花として世界中で人気ですね。12月になるとお花屋さんの店頭には、たくさん並んでいますね。
以前私が12月に退職した時にお花をいただいたのですが、ポインセチアの鉢植えでした。花束をいただくことが多かったので、鉢植えはちょっと新鮮でした。見ごろが終わった後も丁寧に育てれば、翌年以降も赤やピンクなどに色づいたポインセチアを楽しめるようなのもうれしいですね。