門松やしめ縄と同じく鏡餅も正月飾りとして飾られますが、生のお餅でできたものは日に日にカビが生えてきてしまい鏡開きの頃には見るも無残な姿となっています。
表面がカピカピになり、ひび割れてしまったり・・・
今回は「カビが生えてしまった鏡餅のカビの取り方やおいしい食べ方」をご紹介しますのでよろしくお願いします。
鏡餅にカビが生えたらどうやって取るの?
市販されている鏡餅であれば、真空パックになっているので鏡開きまでにカビが生えることはまずありませんが、手作りの生鏡餅はほぼ100%カビが生えます。
私が小さいころに祖母が「カビが生えてもとっちゃえば問題ないよ」と言って、カビをとったあとの鏡餅を家族で食べていました。
しかし、触ったことがある方はご存じの通り鏡餅はとっても硬いです。
この硬い鏡餅を柔らかくする方法は、
- 鏡餅が入る大きさのバケツかたらいに水をたっぷりはる
- 鏡餅の表面についたカビを軽く払う
- 鏡餅を入れて2~3時間ほど放置
たったのこれだけです。
こうすることで、鏡餅に水分が入り柔らかくなるので、ここからはカビを取っていきましょう。
柔らかくなった鏡餅をジャガイモやごぼうのようにゴシゴシとたわしでこすり、表面についたカビを完全に落とします。
この時は、バケツの水ではなく流水でおこなってください。
たわしでは落ちないようなカビは、包丁のお尻の部分でジャガイモの芽を取るような感じで取っていきますが、この際にカビの周囲+1~2センチほど取るようにしましょう。
鏡餅の表面についたカビを対処できたら、次は適当なサイズに切り分けます。
すると、中の部分にもカビが生えていることがあるので、先ほどと同じ要領で取っていき一通りカビが見当たらなくなれば完了です。
鏡餅をカビさせないようにすることはできる?
鏡餅のカビを取るだけで相当な労力と時間を使いますが、そもそもの原因である鏡餅をカビさせないことができればかなりの時短になります。
カビはあなたもご存じの通りジメっとした場所を好みますので、鏡餅をカビさせないためには真空パックの機械を使うのが一番ですが、これだけのために購入するのはもったいないのでもっと簡単な方法で、カビを生えにくくしましょう。
必要なのは、割りばしとアルコールだけです。
まずは、押入れや布団の下にすのこを敷いてカビを生えにくくするのと同じで、鏡餅の一番下の部分と2つの餅が重なる部分の間に割りばしを挟み、通気性をよくしましょう。
そして、少なくとも2日に1度でいいので鏡餅の表面をアルコールで湿らせたキッチンペーパーや清潔な布で拭き上げてください。
アルコールは除菌用のアルコールスプレーでもいいですが後で食べるという事を考えて、口に入れても問題のないもの(焼酎や日本酒など)にしましょう。
鏡餅のおいしい食べ方を紹介!
あなたは鏡開きが終わった後の鏡餅を、どうやって食べていますか?
私が以前勤めていた職場では、お汁粉にして職員にふるまってくれました。
わが家では、焼いたお餅に醤油をつけて海苔で巻いた鏡餅やお雑煮、それでも余る場合は油で揚げておかきにして食べています。
しかし、毎年同じでは飽きてしまうので、今回はいつもとは違う鏡餅の食べ方を試してみてはいかがでしょうか。
鏡餅のおいしい食べ方①生姜焼き風
いつもの生姜焼きの材料にお餅をプラスするだけの簡単で、ボリューム満点の料理です。
作り方は小さく切ったお餅をお肉で巻いて焼くだけなのですが、お餅の量を調整すればメインとしてもおかずとしてもどちらでもいけるので、おすすめですよ。
鏡餅のおいしい食べ方②和風ピザ、お好み焼き
生地を作る手間はありますが、その努力がさらなるおいしさをプラスしてくれます。
「餅、チーズ、明太」は最強の組み合わせだと言っても過言ではないでしょう。熱々のピザ風のお餅は堪えられません!
鏡餅のおいしい食べ方③大福
お水を張った深めの耐熱容器に餅を入れてレンジで温め柔らかくしたものを、水気を切ってから餅とり粉(片栗粉で代用可能)をふるった台の上で丸めその中に好きな具材を入れれば簡単にオリジナル大福の完成です。
市販されているものは餡と中身の組み合わせが好みじゃなくて諦めたことが多々ありますが、オリジナルの大福なら自分の好きな組み合わせが作り放題ですよ。
なぜ鏡餅を飾るの?
私は小さいころからお正月には門松、しめ縄、鏡餅を飾るものという家庭で育ってきたので「それが正月の当たり前」と思っており、その意味までは考えたことがありませんでした。
大人になり「いまさら聞けない」と思って調べてみると、門松は「年神様を迎え入れる目印」で、しめ縄は「ここは年神様が来るのにふさわしい場所ですよ~」という意味があり鏡餅は、なんと「年神様の依り代(姿を映す鏡など)」なんだそうです。
昔は鏡餅に包丁を入れるのは切腹を意味するという事で禁止されていたので、その代わりに木づちなどで叩いて割っていました。
しかし今でも「鏡が割れると縁起が悪い」というように、「鏡(餅)を割る」と言うのは縁起が悪いので「鏡開き」という言葉が使われるようになったのです。
この話を知って、会社のお祝いなどで樽酒のふたを木づちで叩いて割るのも「鏡開き」というな~なんて思い調べてみると、こちらは上蓋を「鏡」として、祈願を終えてから鏡を開き参列者へその酒をふるまうようになりました。
どちらも形は違いますが、神事として古くから続いてきています。
ちなみに、お正月の鏡開きは1月11日や15日と地域によってまちまちですが、次回の鏡開きは昔にならって鏡を開いてみるのも悪くありませんね。
まとめ
最近ではコンビニでも鏡餅を買うことができるようになりましたが、生のお餅でできた鏡餅もまだまだ捨てたもんではありません。
今では色々なレシピもネットで公開されていますので、興味のある方は一度試してみてはいかがでしょうか?
年神様の依り代である鏡餅、今年は今までとは違った見方ができるかもしれませんね。