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6月10日は「時の記念日」その意味や由来は?イベントはあるの?

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6月にある時の記念日は、時間の大切さを意識するための日。現在のところ国民の祝日ではないため、知らない人も多いかもしれませんが、各地で祭りやイベントが開かれたり、「国民の祝日にしよう」という動きがあったりします。

 

この記事では、時の記念日の意味や由来に加え、「祝日になるの?」という疑問についても解説しています。時の記念日について気になる情報が満載なので、参考にしていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。

 

時の記念日の意味や由来は?

時の記念日は、大正時代に制定された記念日。現在のところ、国民の祝日ではありません。時の記念日の意味や由来、祝日になる可能性など、知っておきたい情報をご紹介します。

 

時の記念日とは?

時の記念日は、国民に時間の大切さを意識してもらうことを目的に制定された記念日です。国民の祝日ではないため、11月11日のポッキーの日のように数多くある新しい記念日のひとつという印象を持つ人もいますが、大正時代に制定されており、長い歴史があります。

 

 

現在、時の記念日には、全国各地でイベントや祭りが開かれています。また最近では、時の記念日について教える幼稚園や保育園、小学校も増えてきているようなので、少しずつ時の記念日の認知度が高まっていると考えて良いでしょう。

時の記念日の由来とは?

時の記念日は、日本最古の歴史書である『日本書紀』の記載に由来します。

 

『日本書紀』では、10年4月25日(現在使われているグレゴリオ暦の671年6月10日)に天智天皇が時計を設置し、時刻を知らせる鐘を鳴らしたと書かれています。日本で初めて時報が鳴らされた日であることから、6月10日が時の記念日に定められました。

 

なお、天智天皇が使った時計は、漏刻と呼ばれる水時計です。漏刻は、容器に水を流して水面の高さで時間を測るものであり、一日を通して正確な時間を知らせてくれました。

 

それまで、日本では天気が良い日の日中のみしか時間を把握できない日時計が使われていたので、夜でも正しく時間を教えてくれる漏刻はとても便利でした。

 

時の記念日が制定されたのはいつ?

時の記念日は、1920年に東京天文台(現在の国立天文台)と文部省の関連団体である生活改善同盟会によって制定されました。

 

今でこそ日本は公共交通機関が分単位で運行されているなど、世界的に見ても時間を守る人が多い国と言われています。しかし、時の記念日が制定された大正時代の日本人はとてもルーズでした。

 

そのため、欧米各国に負けないように近代化を図るなかで、時間を守ったり、有効に使ったりすることの大切さを国民に意識させる必要がありました。

 

1920年5月16日~同年7月14日に東京教育博物館で開催された時の展覧会は、国民に時間厳守を促すためのものでした。このイベントが大人気となり、期間中の6月10日が時の記念日に定められて、行事と宣伝活動が行われたのです。

 

時の記念日は祝日なの?

2020年に時の記念日は制定100周年を迎えました。また、6月には国民の祝日がないことからも、時の記念日を国民の祝日にしようという活動が行われています。

 

実際、2006年に大手時計メーカーのシチズンが行ったアンケートでは、約6割の人が時の記念日を国民の祝日とすることに肯定的な意見を持っていることがわかりました。

 

しかし、2021年現在のところ時の記念日を国民の祝日にする具体的な動きはありません。また、「海外と比べて祝日が多すぎる」「他の国民の祝日と比べてインパクトが弱い」などの理由で、時の記念日を祝日にすることに反対する意見もあります。

時の記念日のお祭りやイベントって何があるの?

時の記念日には、どんなことをするのでしょうか。時の記念日に各地で行われている祭りやイベント、個人でやるべきことについてチェックしてみましょう。

時の記念日に関連する祭りやイベントは?

時の記念日には、日本各地で祭りやイベントが行われています。時の鐘を鳴らしたり、太鼓を打ったりするさまざまな行事がありますが、ここでは代表的なものをご紹介します。

 

近江神社の漏刻祭(ろうこくさい)

天智天皇が祭られている滋賀県の近江神社では、毎年6月10日に「漏刻祭(ろうこくさい)」と呼ばれる祭りが開催されます。漏刻祭では、671年4月25日に日本最初の時計(漏刻)を作り、時報を開始しました。時報を始めた天智天皇に感謝するほか、社会や文化、産業の発展や家内安全の祈願も行われます。

 

また祭りには、びわ湖大津観光大使などに加えて時計メーカーの関係者も参列し、新製品の時計をお供えして、時計の発展に感謝の気持ちを捧げます。

 

さらに祭り当日は、近江神社の境内にある日本初の時計博物館が無料で公開されるので、気になる人はぜひ訪れてみましょう。

 

兵庫県明石市のイベント

日本の標準時子午線が通る兵庫県明石市では、各種団体が協力して時の記念日の前後一週間を「時のウィーク」と定めています。1990年代初めから時のウィークにはさまざまなイベントが開かれており、時の記念日を祝日にするための運動も活発に行われてきました。

 

時の記念日に何かする?

時の記念日に、個人で行うことは特に決められていないです。また、お正月のお節料理や節分の恵方巻といった行事食も時の記念日にはありません。そのため、時の記念日は普段の日と同じように生活する人がほとんどでしょう。

 

しかし、せっかく時の記念日を知っているなら、時間を有効に使うことを改めて意識したり、家族と時間を厳守することの大切さを話し合ったりしても良いかもしれません。

 

反対に、時間を気にせずにゆっくりと過ごすのもおすすめです。特に、日頃から仕事や家事、育児などに追われている人は、時の記念日に時間を意識せずに休み、リフレッシュすると翌日からより一層頑張れるでしょう。

 

まとめ

毎年6月10日の時の記念日は、国民に時間の大切さを意識してもらうことを目的として制定されました。天智天皇が漏刻と呼ばれる水時計を設置し、時刻を知らせる鐘を打ったことに由来します。

 

現在のところ、時の記念日は国民の祝日ではありませんが、各地で祭りやイベントが開かれたり、祝日にしようという活動が行われたりしています。

 

特にやることも決まっていませんが、大切な時間をより充実したものにするために、時の記念日には時間について考えてみてはいかがでしょうか。