鮭の身が赤いのはなぜ?その疑問について解説します!

ソテーやホイル焼きにしたら、たまらなくおいしい鮭の身は赤いイメージがありますが、実は白身魚だとご存知でしたか?元々白い身は、エサに含まれるアスタキサンチンと呼ばれる色素の影響で鮮やかな赤になります。今回は、鮭の身が赤くなる理由やアスタキサンチンについて解説いたします。

 

鮭は身は白身魚なのになぜ身が赤い?

スーパーや魚屋さんに並んでいる脂の乗った鮭は食欲がそそられますよね。でも、もともと鮭は白身魚に分類されます。ではなぜ、鮭の身は赤いのでしょうか?それは、エサに含まれる「アスタキサンチン」という色素が影響するからなのです。

 

鮭は川で生まれて海へ行き海で育ちますが、鮭が育つ海域で、小エビやプランクトンなどをえさとして食べます。

海の中のヘマトコッカスという藻類は、アスタキサンチンという赤い色素を含んでいるのですが、この藻類をプランクトンが食べ、そのプランクトンを小エビ類が食べ、その小エビ類を鮭が食べるから、海で育った鮭の身はサーモンピンクです。

元々白い身ですが、アスタキサンチンを取り込むことで少しずつ鮮やかな赤になっていくのです。

 

鮭ってどんな魚?

鮭は、川で生まれて海で大きくなる魚です。成魚は、生まれた川に戻って産卵し、その一生を終えます。

川を上る前の鮭は、産卵に耐えられるように栄養を蓄えるため、たくさんエサを食べるので、アスタキサンチンがたっぷりと筋肉に蓄積して鮮やかな赤になります。

 

川をさかのぼることは,筋肉に大変な負担になるので、その負担から守るために,抗酸化作用の強いアスタキサンチンを筋肉に蓄積しているから、身が赤くなるのです。

 

サケは河口で海水から淡水へと体を適応させ、産卵のための準備を始めますと、ブナ化と言われる皮膚の色が銀色からブナの木の肌のような黄褐色に変化します。

ブナ化すると筋肉中のアスタキサンチンは栄養と共にオスは体表の婚姻色を付けるために皮膚に移動し、メスは卵巣に移動してイクラが色づきます。

鮭とサーモンの違いとは?

鮭のことを英語ではサーモンと言います。では鮭とサーモンはどう違うのでしょうか?

それは種類と育ち方の違いなんです。

日本で銀鮭や紅鮭などの「鮭」として売られている魚は、鮭科鮭族の「シロザケ」と呼ばれる種類が多いです。これは太平洋と北極海の一部に生息する魚で、アニキサスという寄生虫が寄生していることが多いため、生食には向いておりません。

アニサキスは加熱したり冷凍したりすると死滅してしまうので、加熱して食べるなら問題はありませんので、スーパーなどで「加熱用」として売られているんですね。

確かにアニキサスで大変な思いをした、という話を聞くことがあるので、用心した方がいいですよね。

 

一方、日本で「サーモン(アトランティックサーモン)」という名前で売られている魚は、ノルウェーなどで養殖されたアトランティックサーモンと呼ばれる種類のサーモンか、淡水魚であるニジマスを海水で養殖した「トラウトサーモン」なんです。

人口餌で育てられた養殖のサーモンは、アニキサスが寄生していないから、生で食べられるのですね。

お寿司屋さんのサーモンは、お子様や女性に大人気ですよね。確かに美味しいし、安心して食べられるのが心強いですよね。

 

鮭とマスの違いは?

鮭とマスは似ています。区別が付かないという人もいらっしゃるかもしれません。

では鮭とマスはどう違うのでしょうか?

実際鮭という種類の魚はいますが、マスは特定の種類ではなく、サクラマスやニジマスなどの総称です。そして、鮭とマスには、明確な違いはないのです。

 

以前は、淡水にいる小さいものを「マス」、海水にいる大きいものを「鮭」と分けていましたが、現在の生物学では明らかな差はないと考えられています。

 

養殖の鮭が赤いのはなぜ?

鮭は赤身魚ではなく、甲殻類に含まれるアスタキサンチンの影響で赤くなっています。そのため、甲殻類を食べなければ、身は白いままです。養殖の鮭はエサを管理できるので、身を白いままキープできます。

 

しかし、私たち消費者は「鮭は赤い」というイメージを持っていますので、エサにアスタキサンチンを混ぜて身を赤くしているそうです。

 

アスタキサンチンに期待できる効果とは?

鮭が産卵のために激流の川を上れるのは、アスタキサンチンの効果だと考えられています。アスタキサンチンは、人の美容や健康にも良い影響を与えるため、化粧品やサプリなどに配合されていることも多いです。

 

アスタキサンチンに期待できる効果についてご紹介します。

 

眼精疲労の予防・緩和

アスタキサンチンは、ビタミンCの約6,000倍、ビタミンEの約1,000倍の強力な抗酸化力があると言われています。強い抗酸化力を持つ栄養素は目の奥にも入り込むため、眼精疲労の予防や緩和に効果を期待できます。

 

健康維持

アスタキサンチンの抗酸化作用は、動脈硬化の予防や血流緩和に良いとされています。また、免疫力を高める働きもあると考えられています。

 

筋肉の疲労緩和

鮭が川を上れるのは、アスタキサンチンに紫外線やストレスの影響で大量に発生した活性酸素から身を守る抗酸化作用があるからです。アスタキサンチンの抗酸化作用は、人の体にも良い影響を与え、筋肉の疲労を軽減したり、疲労の原因となる乳酸の生成を抑えたりします。

 

美白・美肌

紫外線のダメージで発生するシミやシワは、抗酸化成分によって予防できると考えられています。鮭を赤くするアスタキサンチンは強力な抗酸化力があるため、シミやシワを防いで透明感や弾力のある美肌をキープする効果も期待できます。

 

まとめ

鮭という魚は、日本の川で生まれるのに、アメリカやロシア近くの海あたりで大きくなり、3~4年後卵を産むために自分の生まれた川に戻ってきます。

98%のサケが自分の故郷を間違えないそうですが、とっても不思議ですよね。

遠い北の海からどうして自分の生まれた川にもどれるのか、良くわかっていないそうです。

 

鮭の身はエサに含まれるアスタキサンチンの影響で赤くなっていきますが、産卵の時には、アスタキサンチンは表皮や卵に異動するので、もともとの白身のお魚になってしまうそうです。

白身の鮭を見たことがないので、ちょっとイメージしづらいです。

また、分類では鮭は淡水魚になります。これは生まれた場所が淡水であれば淡水魚、海水であれば海水魚と分類されるからです。

鮭は一生のほとんどを海で過ごす魚なのに、淡水魚に分類されるのは面白いですよね。