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お年賀として年始にタオルを配るのはなぜ?その意味や理由は?

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ビジネスの場面で新年最初の挨拶をする際、お年賀として選ばれることが多いタオル。しかし汗をかく夏や雨が多い梅雨の時期ならまだしも、どうして真冬である1月の贈り物にタオルが選ばれるのでしょうか?その理由は年賀タオルの由来に深い関係がありました。今回はそんな年賀タオルの由来や渡す時期、渡し方などについてご紹介しますのでよろしくお願いします。

年始にタオルを配るのはなぜ?その意味と理由は?

新年に年賀タオルを配る理由は、去年の感謝を伝え、今年のご愛顧をお願いするためです。

 

そもそも「お年賀」とは日頃の感謝を込めて、新年の挨拶時に贈る贈り物のこと。そして、糸をつないで作られる「タオル」は、良い関係を築きたい相手に贈る贈り物として、非常に縁起がいいと考えられています。

 

これら両方の意味を合わせ、「いつもありがとう。今後もよいお付き合いを。」という意味で贈られるのが、年賀タオルです。

 

また、多目的に使え目につく機会が多いタオルを配ることで、企業の宣伝効果を狙っているという側面もあります。

 

しかしこの年賀タオルを配るという習慣は、関東以外の地域ではあまり浸透していません。関西における大都市、大阪でも新年の挨拶時に年賀タオルを配るという会社は少数です。

 

年賀タオルの由来

年賀タオルは、江戸時代の歌舞伎役者や関取、落語家などが、自分を贔屓にしてくれるお客さんへ手ぬぐいを渡したことに由来しています。

 

役者たちは自分が考えたデザインや家紋を入れた手ぬぐいを渡すことで、感謝の気持ちを表すとともに、当時はなかった名刺の代わりとしても使用していました。また、当時はお正月に限定された贈り物ではなかったそうです。

 

しかし、その後この習慣に影響を受けた商店が「今年もお引き立てを」という意味を込めて、屋号の入った手ぬぐいをお正月の時期に合わせて配るようになり、お年賀に手ぬぐいを渡すという文化が生まれます。

 

 

真冬にも拘わらず年賀タオルを配る理由は、季節を問わない習慣がきっかけだったからなんですね。

 

手ぬぐいからタオルに変わった理由

明治維新後、西洋の文化が入ってくるとお年賀として贈られるのは手ぬぐいではなくタオルになりました。

 

これは、当時の人々がよく見知った手ぬぐいよりも、新しい文化と共に入ってきたタオルを有難がる傾向が強かったためです。

 

貰い手に喜んでほしいという思いから、送り主もタオルを選択する人が多く、年賀タオルは一気に普及しました。

 

また、現代でも人々の暮らしに馴染みがあること、手ぬぐいに比べると安価なことからタオルが支持され続けています。

 

年賀タオルを贈る時期

年賀タオルは、仕事始めの日から「松の内」と言われる1月15日までの間に取引先やお客様に渡すのが一般的です。

 

しかし、現代は配る時期について厳密にこだわっている企業は少なく、年明け最初の挨拶時に配れば問題ありません。

 

また、もしも大幅に年賀タオルを渡す時期からズレてしまった場合は、年賀タオルに付けているのしの表書きを「寒中見舞い」に変えると好印象です。

 

年賀タオルを渡す時の注意点

忙しい仕事始めの時期には「これ配ってきて!」と上司からおもむろに年賀タオルを渡されることも珍しくなく、渡し方のマナーについて悩む人が多いです。そこでここからは年賀タオルの正しい渡し方についてご紹介します。

 

のしを付ける

年賀タオルにはのしを付けるのが一般的です。のしにかける水引は5~7本の紅白の蝶結びを選び、表書きは「お年賀」とします。ここまでが最低限のマナーですが、さらにのしに社名を入れると、配られた人の印象に残りやすくなるのでおすすめです。社名はスタンプでも問題ありません。

 

配る本数は1~2

従業員数や会社の規模に関わらず、年賀タオルを配る本数は1~2本にするのが基本です。また、どうしても3本以上配りたい際には、紙袋や箱に入れるようにしましょう。大量の年賀タオルは場所を取るので、軽く謝罪の言葉を付け加えてください。

 

言葉はシンプルに

年賀タオルを渡す際は「明けましておめでとうございます。お年賀のおしるしですが」と言って渡す人が多いです。しかし、年賀タオルを渡す言葉選びに絶対的なルールは存在しないので、あなたオリジナルの言葉を加えても全く問題ありません。ただし、「つまらない物ですが…」という言葉は、贈り物をするのにふさわしくない言葉なので使わないよう注意しましょう。

 

まとめ

旧年お世話になった感謝の気持ちと、「今年もよろしくお願いします」という気持ちを込めて贈られる年賀タオル。

 

江戸時代の歌舞伎役者や関取が、馴染み客に手ぬぐいを渡したことが発端となり誕生した年賀タオルという習慣は、心配りの文化として現代にもしっかりと根付いています。

 

年賀タオルを渡す際のマナーを意識して、緊張してしまう人もいるかもしれませんが、のしが付いているか・配る本数は適切かだけをチェックしたら、あとは気張らず渡せば何も問題ありません。

 

また、この記事では主に年賀タオルを配る際の話をしましたが、もしも年賀タオルを渡された際には年賀タオルに込められた意味を思い出し、相手にしっかりと感謝の気持ちを伝えてください。