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節分にいわしを飾ったり、食べたりする理由、意味や由来は?

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最近は、クリスマスやハロウィンなどのイベントも盛り上がりますが、節分は日本の伝統的な行事として今でも大切にされています。そんな節分で、豆まきと並んで根付いている風習の一つが、いわしを飾ったり、食べたりすることです。

 

この記事では、節分にいわしを飾ったり、食べたりする習慣について詳しくご紹介しますのでよろしくお願いします。

 

節分とはどんな行事?いわしに関わる習慣とは?

節分というと豆まきや恵方巻を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、いわしを飾ったり、食べたりする習慣も忘れてはなりません。まずは、節分にいわしを飾ったり、食べたりする習慣をご説明します。

 

そもそも節分とは?

いわしとの関係を考える前に、節分という行事について詳しく確認しておきましょう。

 

2月3日だけではない

節分とは、季節の始まりの前日を意味します。一年には、立春、立夏、立秋、立冬の4回季節の変わり目があるため、その前日である節分も年に4回あります。しかし、江戸時代以降は、節分というと立春(2月4日頃)の前日である2月3日を指すことがほとんどです。(2021年は2月2日です。)

 

節分の目的

古来より、季節の変わり目には邪気が生じると言われています。そのため、節分の行事は厄除けをして一年の無病息災を願うために行われます。例えば、豆まきでは「鬼は外、福は内」という掛け声をすることが多いです。

 

病気や災害などを表す「鬼」を除け、幸運を呼び込むために、豆まきが行われるのです。

 

節分に飾る柊鰯(ひいらぎいわし)とは?

節分には、豆まきをしたり、恵方巻を食べたりする風習と並んで、玄関や軒先などに柊鰯を飾る習慣があります。

 

柊鰯って?

柊鰯は、葉っぱの付いた柊の枝に焼いたいわしの頭を刺したものです。地域によっては、「節分いわし」や「焼嗅(やいかがし)」とも呼ばれています。

 

柊鰯は古くからの風習

節分に柊鰯を飾るのは、古くから伝わる風習です。平安時代に書かれた『土佐日記』にも、柊鰯が登場します。

 

節分の行事食

昔から、節分には日本各地でさまざまな行事が行われてきました。また、一年の無病息災を祈ったり、縁起を担いだりするために行事食を食べる人も多いです。節分の行事食は、その年の恵方を向いて丸かぶりする恵方巻やけんちん汁、こんにゃく料理をはじめ、地域によってさまざまです。

 

西日本に根付いている節分の行事食の一つが、柊鰯に由来すると考えられているいわし料理です。関東では、節分にいわしを食べる風習はあまり知られていませんが、関西などでは節分が近づくとたくさんのいわしがスーパーに並べられます。

 

節分にいわしを飾ったり、食べたりする理由は?

節分にいわしを飾ったり、食べたりするのはどうしてなのでしょうか。理由や意味、由来をご紹介します。

 

節分にいわしを飾る理由や飾り方は?

節分に葉っぱが付いた柊といわしの頭を使った柊鰯を飾るのは、魔除けのためです。

 

節分にいわしを飾る意味や由来

古くから鬼は、目を刺すと言われている尖った葉っぱを持つ柊と独特の臭みがあるいわしが苦手だと言われています。

 

そのため、鬼を家に近づけないために、邪気が生じると言われる節分に、玄関や軒先などに柊鰯を飾るようになりました。

 

また、一説では柊鰯は、いわしの香りで鬼を引き寄せ、柊の葉っぱで鬼の目を突き刺し、鬼退治をするとも言われています。「鬼を寄せ付けない」「鬼退治をする」と意味に違いはありますが、どちらも厄除けのためにいわしが飾られています。

 

柊鰯の作り方

柊鰯は、家庭で簡単に作れます。

<材料>

・焼いたいわしの頭:1匹分

・柊の小枝(葉っぱが付いたもの):1本

<作り方>

柊の枝を焼いたいわしの頭に突き刺します。柊鰯ができたら、家の入口に飾っておきましょう。

 

柊鰯を飾る期間

節分の柊鰯は、いつからいつまで飾ればいいのでしょうか。

 

飾り始める時期

一般的に、柊鰯は節分の当日に飾ればよいとされています。ただし、地域によっては1月15日の小正月の翌日から柊鰯を飾り始めることもあります。

 

取り外す期間

柊鰯は、節分の翌日の立春に取り外す場合がほとんどです。しかし、2月末日に取り外したり、自然に取れるまでそのままにしたりする地域もあります。ただし、長期間いわしを家の外に飾り続けていると、猫などの動物に食べられることがあるので、注意してください。

 

節分のいわしの処分方法

節分のいわしは、神社でお焚き揚げしてもらうか、自宅で清めてから処分するのが良いとされています。自宅で清める場合は、取り外した柊鰯を塩で清めて半紙に包んでください。

 

節分にいわしを食べる理由や食べ方は?

節分にいわしを食べるのは、魔除けや一年の健康を祈るためです。

 

節分にいわしを食べる意味や由来

鬼が苦手とされるいわしの独特の臭みは、丸ごと焼くとより強くなります。また、鬼はいわしを焼いたときに立ち込める煙も嫌いだと言われています。そのため、鬼を寄せ付けない目的で節分に焼いたいわしが食べられているのです。

 

また、いわしを食べると、体の中の邪気まで祓えるという考えもあります。いわし(鰯)という漢字は、魚へんと弱で成り立っています。また、いわしは傷みやすい魚としても知られています。

 

弱さや病弱さを表すいわしを食べれば、健康に繋がるという考えが広がり、節分にいわしが食べられる風習が根付きました。実際、いわしはDHAやEPA、ビタミン、ミネラルなど体に良い栄養素を含んでいるので、健康の維持に役立つと考えられています。

 

節分のいわしの食べ方

節分のいわしは、鬼が苦手とされる特有の臭いを強く発生させるために、焼いて食べるのが理想です。しかし、独特な香りが苦手な人は、他の方法で節分のいわしを食べても問題ありません。

 

香りが気になる人には、いわしのつみれ汁がおすすめです。つみれ汁にすると、いわし特有の香りが薄くなり、苦手な人でもいわしを食べやすくなります。また、つみれ汁は関西などで節分に食べられている恵方巻との相性も良いです。

 

まとめ

日本の伝統行事である節分には、災いを除けるために、豆まきなどが行われます。いわしを飾ったり、食べたりするのも、節分の風習の一つで、魔除けや厄除けのために始まったと考えられています。

 

節分に柊鰯を飾り、焼きいわしなどを食べたりして、一年の無病息災を祈りましょう。