甘酒は「飲む点滴」と言われますが、飲むと元気が出てくるような気がして確かに栄養がありそうです。最近はスーパーでも色々なメーカーの甘酒を見かけるようになりました。古来よりある甘酒は最近注目されているからでしょうか。
今回は「甘酒」についてご紹介します。よろしくお願いします。
甘酒の栄養と効果って何?
「飲む点滴」と言われる甘酒。甘酒は2種類があります。酒粕から作られる酒粕甘酒、米麹から作られる米麹甘酒です。
酒粕甘酒
日本酒を作るときに出る酒粕を水で溶いて、甘みを加えたものです。年越しやお正月の初詣に振る舞われたりします。酒粕は日本酒のしぼりかすなので、甘みはありません。市販の酒粕甘酒はアルコール分が1%程度含まれていますし、砂糖で甘みを加えています。酒粕甘酒を飲んだら、車の運転は控えましょう。
栄養と効果
筋肉や骨の健康を維持し、免疫力をアップしてくれるたんぱく質や、腸内環境を改善してくれる食物繊維、冷え性を改善してくれるペプチド、免疫力を強化し、髪・爪・血液の材料となるアミノ酸、皮膚や粘膜の血行維持・免疫機能の維持・ホルモンのバランスを整えてくれるビタミンB群などが含まれています。
米麹甘酒
柔らかめに炊いたお米に水と米麹を入れて、60℃前後を保ちながら6時間~8時間程度保温します。お米の自然な甘さを感じられます。アルコール分が含まれていないので、お子様から年配の方まで、幅広い年代の方がご利用できます。
一般的に「飲む点滴」と言われるのは、米麹甘酒です。
栄養と効果
免疫力を強化し、髪・爪・血液の材料となるアミノ酸、脳の活性化や疲労回復効果のあるブドウ糖、腸内環境を改善してくれる食物繊維、皮膚や粘膜の血行維持・免疫機能の維持・ホルモンのバランスを整えてくれるビタミンB群などが含まれています。
また、米麹に含まれているグルコシルセラミドやN-アセチルグルコサミンは、お肌の健康維持をサポートしてくれます。特に、N-アセチルグルコサミンは体内でヒアルロン酸の生成を促してくれます。
甘酒はなぜ「飲む点滴」と言われるのか?
甘酒は、病院で行う医療行為である「点滴」と成分がほぼ同じです。医療校の「点滴」は疲労や体調不良、病中病後などの時に、針と管を通して体に栄養分や水分を補給します。甘酒も飲むことによって直接体に栄養分を入れることが出来るので、「飲む点滴」と言われるようになりました。「甘酒」は夏の季語で、江戸時代は夏バテ防止の効果が期待できる飲み物として人気でした。今でも冷やして夏に甘酒を飲んだりしていますよね。甘酒は、暖かくしても冷たくしても飲めるので、1年中飲むことが出来ますよね。
ただ、気を付けたのは「カロリー」です。甘酒のカロリーは、100gあたり81kcalです。同じグラムで牛乳(普通)が67kcal、調整豆乳が64kcal、ストレートのリンゴジュースが44kcalですので、飲み過ぎには注意しましょう。
酒粕と米麹以外の甘酒の種類
その他にも、甘酒にはこんな種類があります。
紅麹甘酒
消化を助けたり、血行を良くする漢方薬として利用されてきた紅麹を使用した甘酒です。血行を改善したり、血圧の調整、コレステロール、血糖を下げる効能があります。
ほんのりピンクっぽくて見た目が美しいのが人気の甘酒です。
玄米甘酒
玄米と米麹で作られたのが玄米甘酒です。玄米は、白米に比べて食物繊維が約6倍、ビタミンE が約12倍、マグネシウムが約6倍含まれています。腸内環境を改善し、9種類の必須アミノ酸を含んでいるので痩せやすい体つくりのも効果的です。アルコール分を含んでいません。ベージュや薄い茶色の見た目が印象的です。
古代米甘酒
稲の原種の特徴を受け継いでいる米のことを古代米と言います。黒米、赤米、緑米などがあります。
古代米と米麹で作ります。古代米甘酒は自然な甘さで豊富な栄養素が含まれています。古代米の種類によってちょっと紫っぽかったり、ピンクっぽい見た目もちょっと不思議です。
まとめ
「飲む点滴」と言われる甘酒は、作り方が酒粕と米麹の2種類に分かれます。酒粕甘酒はアルコール分がありますので、お酒の苦手な方やお子様、妊婦の方、車を運転する方は控えましょう。
また甘酒には多くの栄養素が含まれていますが、カロリーはやや高めです。甘酒に含まれるブドウ糖が脳を活性化してくれる朝に飲むのが効果的です。美味しく飲んで、健康や美容に甘酒を活かしていきましょう。