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除夜の鐘をつく意味や回数とは?

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除夜の鐘の音を聞くと、一年の終わりを感じてしみじみとします。今回は、除夜の鐘の由来やつく意味、回数についてご紹介します。

また、除夜の鐘をつく時間やつきに行く時のマナーなども解説しますのでよろしくお願いします。

除夜の鐘とは?意味や由来、回数をチェック!

除夜の鐘は、大晦日の夜にお寺でつかれる鐘のこと。鐘が鳴らされていることを知っていても、意味や由来、回数についてはわからない人も多いかもしれません。まずは、除夜の鐘の基礎知識を確認してみましょう。

除夜の鐘とは?

除夜の鐘とは、大晦日の夜遅くから元旦にかけて0時を挟んでつかれる鐘です。

除夜って?

「除」という字は、古いものを捨てて新しいものを迎えることを意味します。そのため、一年の最後で新年を迎える日の大晦日は、「除日」と呼ばれています。除夜は徐日の夜を表す言葉なので、除夜の鐘は大晦日の鐘を意味します。

使われる鐘は梵鐘

除夜の鐘では、お寺の境内にある大きな鐘「梵鐘(ぼんしょう)」をつきます。梵鐘は仏具の一つで、その音は人の悩みや苦しみを断ち切ると考えられています。

なお、普段は朝夕の時報や法要開始の合図として修業を積んだ僧侶が梵鐘を鳴らします。しかし、大晦日は修行をしていない一般の人でも梵鐘の音を聞くと、心の乱れや汚れを祓えると考えられているため、多くのお寺で除夜の鐘が一般開放されています。

除夜の鐘の由来は?

諸説ありますが、除夜の鐘は鎌倉時代に中国の宋から伝わったと言われています。元々、中国では鐘の音が煩悩を取り除くと信じられていたため、毎月末に鐘がつかれていました。そして、宋の時代に大晦日だけに鐘をつくようになったとされています。

 

大晦日に鐘をつく風習が残ったのは、年の移り変わりに鐘を鳴らすことで鬼がやってくるのを防げると考えられていたからです。

 

日本では、除夜の鐘は仏教の信者を増やすための布教活動として行われてきました。明治時代になると多くの寺で除夜の鐘が行われるようになり、昭和に入ってからさらに一般的になったと言われています。

 

除夜の鐘をつく意味は?

除夜の鐘をつく意味は2つあると考えられています。

 

煩悩を祓うため

仏教では、煩悩が人の心を悩ませたり、苦しめたりすると考えられています。大晦日に梵鐘を鳴らすことで、古い年の煩悩を祓えると考えられています。

晴れやかな気持ちで新年を迎える

除夜の鐘の音は、つく人にとって一年に一度だけ聞く特別なものです。大晦日の夜に除夜の鐘を聞きながら一年のできごとを思い出し、感謝したり、反省したりすることで、晴れやかな気持ちで新年を迎えられます。

除夜の鐘をつく回数とそれに込められた意味は?

一般的に、除夜の鐘は108回つかれます。回数が108回になった理由には、諸説あるようです。

人間の煩悩と同じ回数

仏教では、人間の煩悩は108あると言われています。除夜の鐘を108回鳴らして煩悩を祓えば、怒りや苦しみ、欲望などを取り除き、新しい気持ちで新年を迎えられると考えられています。

 

1年を表している

108という回数は、月の数である12と1年を24の季節に分ける二十四節気の24、一年を72の季節に分ける七十二候の72を足した数だという説もあります。

四苦八苦を表している

四苦八苦は、避けられない苦しみを意味する仏教用語です。四苦八苦を取り除くために、四苦(4×9)と八苦(8×9)を足した108回除夜の鐘をつくという意見もあります。

どの説を考えても苦しみや悩みを祓い、明るい気持ちで新年を迎えるために、108回除夜の鐘がつかれていることがわかります。

 

一般の人でも除夜の鐘はつけます!

ここでは、除夜の鐘をつきに行こうと考えている人に向けて、時間やマナーなどの知っておきたい情報をご紹介します。

除夜の鐘をつける寺院は多い

大晦日は、修行をしていない一般の人でも梵鐘の音を聞くと煩悩を取り除けると考えられています。そのため、多くのお寺で除夜の鐘が一般開放されています。

ただし、希望者の多いお寺では、全ての人が除夜の鐘をつけないことがあります。先着順や抽選でつく人が決められるお寺も少なくないので、訪れる前に情報をチェックしておきましょう。

事前予約が必要なところもあるため、早めに調べておくことをおすすめします。

除夜の鐘をつくのは何時から何時まで?

除夜の鐘は、12月31日の夜から0時を挟み、元旦にかけて行われます。108回鐘をつく場合は、107回までを大晦日のうちに鳴らし、最後の1回を元旦に鳴らすのが一般的です。

開始時間は、22時~23時前後のことが多いですが、希望者全員に鐘をつかせてくれるお寺では、早く始まることもあります。

また、最近は騒音の問題で日中に除夜の鐘をつくお寺も増えています。除夜の鐘をつきに行こうと考えている人は、事前に開始時刻も確認しておきましょう。

除夜の鐘をつくときのマナー

除夜の鐘をつくときには、次のマナーを守りましょう。

参拝前に鐘をつく

お寺に着いたら、本堂に参拝する前に除夜の鐘をつきましょう。参拝後に鐘を鳴らすと、縁起が悪く功徳を消す「戻り鐘」になると言われています。

除夜の鐘のつき方

まずは、除夜の鐘を鳴らす人の列に並び、順番を待ちましょう。自分の番になったら、鐘の近くに進み、合掌と一礼をして心を落ち着かせてください。その後、鐘をつくための撞木に付いた紐を軽く引き、鐘に当てます。

鐘を鳴らし終わったら、合掌と一礼をしながら仏様へのお願いや一年の感謝を伝えます。

一度鳴らしたら次の人と交代する

多くのお寺では、除夜の鐘を鳴らすためにたくさんの人が集まります。一人で何度も鳴らさず、一度鐘をついたら次の人と交代しましょう。

優しく鐘をつく

除夜をつくときには、力をかけすぎないようにしましょう。また、なるべく前の方との間隔を30秒以上開けてください。乱暴に鐘を鳴らすと、鐘にヒビが入ってしまうことがあります。

まとめ

除夜の鐘は、大晦日から元旦にかけてお寺でつかれるもの。人偏の煩悩の数である108回鐘をつくことで、悩みや苦しみを取り除き、晴れやかな気持ちで新年を迎えられると考えられています。

除夜の鐘をつくって意外と経験できないですよね。除夜の鐘は多くのお寺で一般開放されているそうなので、気になる方は情報を調べてみてはいかがですか?

鐘の音とともに1年を振り返ってみるのもいいかもしれませんね。