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お正月飾りの花の赤い実の正体についてご説明します

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お正月が近づくと、ホームセンターなどには鏡餅や正月飾りなどが並び始め、花屋さんでも正月向けのものが店頭に並びます。

 

色の少ない冬場でもひと際目を引くのが、正月飾りでも使われている赤い実です。

 

今回は「正月飾りなどでよく使われている赤い実の正体」について調べてみました。

よろしくお願いします

 

正月に飾られる赤い実の正体は一つじゃなかった!?

正月飾りや生け花、寄せ植えなどで使われているあの赤い実、花が咲きにくく色の少ない冬場のまさに「紅一点」ですね。

 

じつは、その赤い実にはいくつか種類があり、もしかするとあなたが正月に見ていたあの赤い実は違うものだったかもしれません。

 

正月に飾られる赤い実の正体①万両

通称「万両」と呼ばれる藪橘(やぶたちばな)という種類の植物があります。

 

以前は「まん竜」「万量」などと綴られていたようですが、1818年ころから「万両」という名で定着しました。

正月に飾られる赤い実の正体②千両

万両には少し見劣りするということから「千両」と名付けられました。

 

こちらは、草珊瑚(くささんご)とも呼ばれる植物です。

 

江戸時代頃に書かれた漢方の書物には「仙霊(蓼)草」とも書かれていたことから、千両という名前が付いたともいわれています。

 

正月に飾られる赤い実の正体③南天

南天(なんてん)という名前の植物です。

 

何両ではないですが、正月の縁起物として「難を転じる」という意味を込めて「難転」と呼ばれていたのが変化して、今にいたります。

 

福と長寿を冠する「福寿草」とセットにすると「禍を転じて福と為す」となり、とっても縁起がいいとして一緒に飾られることが多いです。

 

また、鬼門に植えると厄が逃げるとされていたため、江戸時代頃にはよく植えられていました。

正月に飾られる赤い実の正体④番外編

「千両万両と続くのに急に南天!?」と思った方、その下の位もありますので、さらっとご紹介します。

 

名前 別名 由来
百両 唐橘(からたちばな)とも呼ばれる 江戸時代に百両単位で取引されていたため
十両 藪柑子(やぶこうじ)、赤玉の木(あかだまのき)、山橘(やまたちばな)とも呼ばれる 実のつき方が百両より少ないため
一両 蟻通(ありどおし)とも呼ばれる 当時は一両が空席だったため

 

ちなみに、一両の蟻通には鋭い棘がつき「蟻でも通す」という意味からそう名付けられたのですが、私が小さいころ近所に生えていた赤い実をキレイだなと思って手を伸ばし棘が刺さり、痛い思いをしたことを思い出しました。

 

また、一年間お金持ちでいられるように「千両万両有り通し」という意味をこめ千両や万両と一緒に正月飾りに使われるようになったともいわれています。

正月に飾られる赤い実の以意外な使われ方とは!?

先ほどご紹介した正月に飾られる赤い実ですが、じつはどれも漢方として使われていました。

名前 効果
万両 鎮痛、解熱、解毒
千両 リウマチ、神経痛などの痛みの改善、風邪等
南天 咳やのどの痛み等
十両 解毒、利尿作用、のどの腫れ、咳止め
一両 利尿、鎮痛

 

百両は漢方ではなく果実酒の材料として使われていました。

酒好きの私としては、百両で作ったお酒の味見をしてみたいですね。

そして、南天の効果を見て「アッ!」と思った方も多いのではないでしょうか。

私も名前を見て思ったのですが、じつは「南天のど飴」の南天はこれだったのです。

原料の産地や会社名だと思っていたので、驚きました。

 

南天は、ほかにも葉の部分を防腐剤代わりにお弁当に添えたりします。

ちょっとお高いお弁当の煮物や赤飯に彩りとして添えられた葉は、南天の葉の場合が多いのです。

正月に飾られる赤い実の見分け方

どれも赤い実をつけるため、見分けがつかないのでは!?と思う方もいるかもしれませんが、じつはどれも実のつき方などの違いがあります。

名前 実のつき方の違い その他の違い
万両 葉の下に実をつける サクランボのように実がつく
千両 葉の上に実をつける ブドウのように房にたくさん実がつく
南天 葉の上に実をつける 笹のような細めの葉で実は千両よりも散りばめられたようについている

 

それぞれの見分け方をおさえておけば、簡単に見分けることができますね。

正月の花の代わりに赤い実が使われた!?

現代は時期に関係なく一年中、花屋にたくさんの種類の花が並んでいます。

ですが、昔は今のようにはいかず時期に見合った自然の花が咲いていたわけですが、冬場はやはり人にも植物にも厳しい環境です。

多くの植物が冬に花を咲かすことはなかったため、めでたい正月の飾り付けに彩りを入れるために、つややかな赤い実が使われるようになりました。

また、赤は炎や火をイメージさせるので、厄除けの意味でも赤い実が取り入れられているともいわれています。

まとめ

正月に飾り付けで使われる赤い実の正体は、じつは一つではありませんでした。

その実は漢方として古くから使われており、現代でも私たちの身近なところでも商品化されています。

ただ、万両、千両と言われても、実際は私は区別がつかないです。

お店で「万両」「千両」と表示してあるから、そうなのか~と思ってしまっている次第です。

 

次回の正月の飾り付けには、ぜひ赤い実を一緒に使ってみてはいかがでしょうか。