お盆に盆踊りをするのはなぜでしょうか?
その意味や歴史については意外と知りませんよね。
正しい盆踊りについてご紹介していくので、よかったら参考にしてくださいね。よろしくお願いします。
お盆に盆踊りをするのはなぜ?
盆踊りはお盆に行われる有名な催しです。
では一体この盆踊りはなぜお盆に行われているのでしょうか?
その名からもお盆に行うものであることはなんとなく想像ができますが、その理由等知らない人も多いですよね。
盆踊りをお盆に行うのは、そもそも盆踊りが“お盆に帰ってきた先祖の霊を慰める”意味を持つからです。
他の時期に行ったのでは、この盆踊りはそもそもの意味を成さないとも言えます。
もちろん盆踊りは先祖の霊の供養だけが目的ではありません。
地域の人々の交流や再会など娯楽的な意味も含まれています。
地元を出た人々もお盆の時期には帰省することも多いですから、そのような面からも盆踊りの時期としてお盆は最適だと言えるでしょう。
また、盆踊りの催される日というのは満月であることが多いです。
夜でも比較的明るく過ごせ、月の力により人々が高揚すると言われることも、盆踊りがお盆に行われる1つの理由になっているのではないでしょうか。
さまざまな条件がお盆という時期に最適だったからこそ、盆踊りという文化が根付いてきたと言えそうです。
盆踊りの意味や歴史とは?
盆踊りの意味については少し触れましたが、歴史とともにその意味についてもう少し掘り下げていきたいと思います。
盆踊りはお盆に帰ってきた先祖の霊を踊ることにより慰め供養する意味があります。
そもそもこのルーツというのは仏教に由来したものでした。
昔、仏教の布教活動として“踊り念仏”というものがありました。
念仏に節をつけて歌い踊るものなのですが、これが、民衆へと広まっていきます。
この踊り念仏というのは今の盆踊り同様、先祖の霊をあの世へ送りかえす意味を持つものであり、今の盆踊りの元となりました。
これらは平安時代のお話ですから、盆踊りというのは由来を辿るとかなり歴史のある催しであることが伺えますよね。
ただ冒頭でもお話したように、祖霊を慰めるだけが盆踊りの持つ意味ではありません。
実は昔は農作物の豊作を祈るものとしても踊られていました。
当時は農業を主とする人も多く、こちらも民衆の間に広まる理由としては大きな意味をもったのかもしれません。
現在では地域の人々の交流や再会の場としても成り立っていますが、これも元を辿れば霊となった人々との別れを惜しむことと繋がります。
歴史の移り変わりとともに、祖霊になったものだけではなく、生きている人との出会いや別れに想いを馳せるようになったとしても不思議なことではありませんよね。
今では地元を出るという選択も珍しくありませんから、帰省の時期とされるお盆にはやはりさまざまな感情を抱く人も多いのでしょう。
先祖供養として始まった盆踊りはいろいろな意味をもちながら定着し、現在では誰もが知るお盆の定番行事の1つになったようです。
正しい盆踊りとは?
ではそんな盆踊りですが、正しい盆踊りとはどのようなものなのでしょうか?
踊りの詳細については知らない人も多いですよね。
これが正しくこれが間違いであると一概に言えるようなものではないのですが、その踊りについて解説していきたいと思います。
まず盆踊りは大きく2つに分けられます。
やぐらを囲んで踊る「輪踊り」と呼ばれるものと、町内をまわって踊る「流し踊り」というものです。
このようにどこで踊るかというのは地域差などもあるのですが、基本動作に関しては多くの地域で同じようなものが採用されています。
盆踊りは「ナンバ歩き」と言われるものが基本で、これは同じ側の手と足を前にだすという動作になります。
なんとなく思い浮かべる盆踊りも、このような動作であることが多いのではないでしょうか。
特に足の動きがポイントとなっており、地を踏む動作には鎮魂の意味も込められているそうですよ。
細かい踊りについては地域によって異なるため、これが絶対に正しいとは言い切れません。
詳しい人に聞いてみることでより理解が深まる部分もあるでしょうから、気になる人は地域の人に尋ねてみてはいかがでしょうか。
それぞれ異なる部分があることも、地域で受け継がれてきたそこならではの良さと言えそうです。
まとめ
お盆という時期に盆踊りをすることは、祖霊の供養や人との交流、娯楽といったさまざまな面から見ても最適であることが伺えます。
盆踊りの詳細については地域差もあるため、伝統を受け継ぐ意味でも身近な人に詳しく教えてもらうのがおすすめですよ。
歴史的にも古いものですから、こういった文化はできるだけ大事にしていきたいですよね。
なんとなく盆踊りに参加し踊るだけでも意味を成す部分はありますが、せっかくでしたらご先祖様のことなども思い出しながら盆踊りに参加してみてはいかがでしょうか。
詳しく知った後だからこそ、感じられる良さもあるのではと思います。