サザエさんの漫画にも、タマという猫が登場するように古くから猫は日本の家庭に溶け込んでいます。以前はペルシャやシャムなどが知られていましたが、最近はスフィンクスやソマリ、メイン・クーン、ロシアンブルー、サイベリアン、ベンガルなど、色々な種類の猫が飼われていますね。猫なのにほとんど毛が無いように見えるスフィンクスや短足で可愛いマンチカン、折れ耳が特徴のスコティッシュフォールド、シルバーとブラックの縞模様が有名なアメリカンショートヘア、など皆、それぞれ特徴が有って可愛いのですが、今回は日本古来の猫種である日本猫をご紹介します。古くから日本で飼われていて、普段目にすることの多い猫なので少なからず目にしていることと思います。
日本猫は、丸い顔で鼻筋が通っていて四肢が太く、短毛で短く、くるんと丸まった尻尾が特徴です。人当たりが良く、穏やかな性格と言われています。ただ、血統を指すのでなく、日本に長く生息している猫の総称です。代表的な日本猫は6種類あると言われています。
日本猫の種類
白猫
全身が白一色です。サザエさんに出てくるタマも白猫ですね。真っ白な全身は優雅さと気品を感じさせられます。自然界では白い個体は非常に目立つので、外敵に襲われずに生き延びるために「どうやったら生き残れるのか」と知恵を巡らせる必要が有ったので、自然と賢さを身に着けたという説があるほど、賢くて利口な性格です。左右の眼の色が違う、オッドアイも多いと言われています。
黒猫
全身が黒一色、もしくは胸やお腹の辺りに、ほんの少し白い毛が混じる場合もあります。「黒猫が目の前を横切ると不吉だ」と言われていますが、実は幸運を意味し幸せを運んでくる猫とも言われています。
近寄りがたく、気高く力強い目ためと異なり、実はとても人懐っこい性格です。人のそばにいるのが好きな猫です。グリーンやゴールドの目を持つ子も多いです。
トラ猫
縞模様が入っているのがトラ猫の特徴で、毛色によってキジトラ、茶トラ、サバトラに分かれています。
キジトラ
キジトラは、鳥のキジ(雉)と虎が混ざったような、茶色の地色に黒の縞模様をしています。目じりの黒い線などがりりしい印象を与えますが、人懐っこくとても甘えん坊です。
遺伝子構造が野生のヤマネコに近いので、警戒心が強いのですが好奇心も強いです。
体の縞模様が保護色なので、身を隠すのに適していると言われています。
茶トラ
茶トラは、オレンジがかった明るい赤の地色に暗めの赤い縞模様が入っています。
ほとんどがオスでメスは滅多に存在しません。がっしりした体つきで行動的で快活な性格です。
基本的に甘えん坊で飼い主さんを母親のように慕い、ベッタリ甘えるのが好きです。
サバトラ
魚のサバのようにグレーがかったシルバーの地色に黒い縞模様が入っているのがサバトラです。
他の猫種との交配で生まれたことが関係しているようで、物静かで落ち着いた性格と言われています。
警戒心が強い半面、人懐っこい面がある性格です。
サビ猫
サビネコは、黒と茶の毛がモザイクのように混ざり合った毛色をしています。黒と茶の割合や混ざり方には個体差が有ります。
三毛猫と同じようにメスの割合が圧倒的に多いです。
地味な見た目と同じように、性格も臆病で物静かです。静かな環境を好み、大きな物音を立てたり、大声を出すとびっくりして逃げてしまったりします。
ブチネコ
白い毛と黒い毛の2つの毛色を持つのがブチネコです。白い毛が多いと白黒と呼ばれ、おとなしく警戒心が強い性格と言われています。
黒い毛が多いと黒白と呼ばれ、好奇心が強くやんちゃな性格です。
ブチネコは日本猫を代表する毛色の組み合わせで、黒い斑点が入った猫、タキシードを着ているような猫、白い靴下を履いているような猫などが居て、
それぞれ個性的な猫です。
三毛猫
白黒茶の3色の毛色を持つ猫です。白茶こげ茶のキジ三毛、縞模様が入っている縞三毛などもいます。
遺伝子の関係でほとんどがメスで、オスはとても希少です。
好き嫌いがはっきり分かれていてマイペースな半面、賢く気が強い面もあります。
気難しいお姫様気質ですが、甘えん坊で大人しい面もあります。
まとめ
2017年に、推計飼育数で猫が犬を上回ってから2021年まで8年連続で猫が犬を上回っています。近年はコロナの影響で自宅で過ごす時間が多くなった分、犬や猫を飼う方も増えてきているようです。
普段家の近所やテレビなどで何気なく目にしている猫も、「日本古来の猫種」と言われても「は?」と思ってしまうかも。欧米では珍しい短毛でくるんと丸まった尻尾が余計可愛らしく思えるようになるかもしれません。