甘くておいしいチョコレートは、おやつや栄養補給にぴったりですよね。
ですがチョコレートは温度に影響されやすい食べ物なので、気候や保存方法によっては「チョコが溶けないかな」と心配になることがあるでしょう。
この記事では、チョコレートが溶ける温度を解説します。
チョコレートの保存に適した温度や種類別の溶解温度についても紹介するので、ぜひお役立てください。
チョコレートの溶ける温度は何度なの?
市販のチョコレートは、28℃以上が溶ける温度の目安だといわれています。
よくチョコレートのパッケージに「28℃以下の涼しいところで保存してください」と書かれているのはこのためだったんですね!
とはいえ、28℃を超えた瞬間からドロドロに溶けてしまうわけではなく、せいぜいチョコレートの表面が少し柔らかくなる程度です。
28℃はあくまでチョコレートが溶け始める温度であり、ドロドロの液体状に溶ける温度は33℃くらいだといわれています。
ですが、たとえ28℃に達していなくても直射日光が当たる場所にチョコレートを置くと、日光に含まれる赤外線の影響で溶けることがあるので注意しましょう。
また、チョコレートが溶ける温度はチョコの種類によっても異なります。
チョコレートが溶けるのは、正確にはチョコに含まれるカカオバターが溶けるためなので、カカオバターがたくさん使われている種類は溶けやすいのです。
種類別の溶ける温度は、この記事後半で詳しく紹介しますね。
チョコレートの保存に適した温度は?
おいしくチョコレートを食べたいなら、15℃から22℃で保存するのが最適だといわれています。
チョコレートは温度に敏感で、保存温度は低くても高くてもよくありません。
高温だと溶けるのはもちろん、15℃以下の環境だと冷やされすぎて劣化し、全体的に白っぽくなったり風味が損なわれたりすることがあります。
そのため気温が20度以下の時期であれば、冷蔵庫に入れるよりも常温で保存したほうがいい状態を長くキープできるでしょう。
ただし寒い冬でも暖房が効いた部屋で保存する場合は、冷蔵庫に入れたほうがいいケースもあります。
チョコレートを冷蔵庫に入れる際は、冷気が直接当たらない野菜室に入れるのがおすすめです。
野菜室は冷蔵庫内において設定温度が高めになっているので、冷え過ぎによる品質低下を防げます。
種類別チョコレートの溶ける温度は?
前述した通り、チョコレートは種類によってカカオバターの使用量が異なり、溶ける温度にも違いが見られます。
ここからは、チョコレートの種類別に溶ける温度を詳しくチェックしていきましょう。
スイートチョコレート
スイートチョコレートとは、カカオマスとカカオバター、糖分から作られているチョコレートのことです。
市販で「ビターチョコレート」として販売されているのもこのスイートチョコレートであり、カカオの豊かな風味が味わえるためお菓子作りにもよく使われています。
スイートチョコレートのカカオバター含有量はおおよそ10~15%で、他の種類と比べてもカカオバターの量は少なめ。
そのため、チョコの中では最も溶けにくく、スイートチョコレートが溶ける温度は30℃以上が目安だといわれています。
ミルクチョコレート
ミルクチョコレートは、スイートチョコレートにミルクを入れて作られるチョコレートのことです。
全脂粉乳や脱脂粉乳といったミルク成分が配合されることでカカオの風味は減りますが、マイルドな味と柔らかな舌触りになることから、市販品の多くのチョコレート菓子で使用されています。
ミルクチョコレートのカカオバター含有量はおおよそ15~20%で、溶ける温度は28℃以上です。
ホワイトチョコレート
ホワイトチョコレートとは、カカオバターとミルク、糖分などから作られているチョコレートのことです。
カカオマス不使用のため真っ白な見た目をしており、とろけるような食感と苦味のない優しい味をしています。
ホワイトチョコレートのカカオバター含有量はおおよそ30~40%で、たっぷりカカオバターが使われているのが特徴。
当然そのぶん溶けやすく、ホワイトチョコレートが溶ける温度は27℃以上が目安となっています。
生チョコレート
生チョコレートとは、スイート・ミルク・ホワイトのいずれかのチョコレートに生クリームを加えて作られるチョコレートのことです。
生クリームを混ぜることでなめらかな食感になり、まろやかな味に仕上がります。
生チョコレートのカカオバター含有量は使用するチョコレートの種類に左右されますが、生クリームを入れて水分量を増やしているため溶けやすいです。
一般的に、25℃以上が溶ける温度の目安だといわれているので、生チョコレートは冬場でも冷蔵庫で保管したほうが安全だといわれています。
まとめ
チョコレートは、おいしいものの溶ける心配がある食べ物ですよね。
ですが、溶ける温度を把握して適した環境で保存すれば、いつでもおいしいチョコレートが食べられますよ。
一般的にチョコレートが溶ける温度は28℃以上といわれていますが、チョコの種類によって温度が前後することもあります。
そのため、チョコレートを買ったらまずはパッケージ裏に記載された注意書きを確認しましょう。
また、暑い時期に長時間持ち歩く際は、保冷材やドライアイス、保冷バッグなどを活用するのがおすすめです。